仮面福祉会

できることを切り売りしています

わがみよにふる

体調はすっかり元通りで、体重もすっかり元通りで、ただぼんやりと筋肉痛である。入院を言い訳に、ほぼ毎日アプリに従ってやっていたストレッチなどを止めた。わかりやすく運動不足だし、本をダンボールに入れて運ぶだけで筋肉痛になる。学びだ。運動は嫌いじゃないのだが、暑さと筋肉痛という対価がめんどうくさい。

 

階下に降りると電気が光々とつき、ストーブの前に父が立っていた。ゴルフである。自身一人の朝はほとんど電気をつけないから、明るいのがむしろ朝か夜か混乱を招く。

 

こまごまと売れ行った物たちをまた宅配ボックスに入れてから出勤。恐ろしいことに、母が小学生の頃に買ったという鉛筆などが、使うのも捨てのも忍びなくずっと引き出しにあったのを、里子に出した。こういうのが好きな人に渡ると嬉しい。それから、10年以上前に買ったWALKMANには、あえてちょっとだけ曲を残しておいた。

 

先週の巻き返しにより、緩い週始めを迎える。

いない間に起こったシステムトラブルの返事がきた。いわく、東京都だけ作業をやり漏らしていたという。

そんなことあんのかよ。

信じられなくて笑ってしまう。

個人の責任ではないから、電話の向こうで青褪めているだろう人に何とも言えなかった。

 

帰りに駅の窓口へ、定期券払い戻しのベスト日を教えてもらいに行く。ものすごく色んなシミュレーションを丁寧にしてくれる駅員さんで、鉄道大好きな人なんだろうな、と思う。

この駅を使わなくなると思うと、後ろに貼られた野球チームのポスターすら名残惜しく感じられる。情緒不安定である。

 

気持ちを強く持ち、ダンボールに本を入れていく。場所がないから兄の部屋まで移動させるが、鬼のように重い。が、いちおう私でも持ち上げられたのだから、きっと引っ越し屋さんなら持てる。信じるぐらいしかできない。