仮面福祉会

できることを切り売りしています

わざわざする犬真似

友達の家に行く前に、土産として催事でマフィンを買おうと、デパートに行く。開店前に入店を待つ人々の列を見ると、バーゲンでもないのに何をそんなに待ち構えているのか、と思ってしまうから、そこに加わるのに気が引ける。
開店と同時にのぼるエスカレーターは混んでおり、目的の店にも既に先客がいた。そこでマフィンをばーんと10個買い、たくさんお買い上げありがとうございます、と言われ照れる。

待ち合わせの駅に着くと、友達たちと、4歳の子どもがいた。子どもは絵に描いたように落ち着きがなく、無駄な動きすぎて意味がわからない。
友達宅に着くと、更に児童と乳児がいる。児童の方は乳児だった頃から知っているから、すごい、話しの通じる人間になっていて助かる。といいつつも子どもは子どもで、ちゃんと自己中なのに、へぇ、となったりもする。自分が小学生の頃の記憶はもう、地続きぐらいちゃんとあるが、こんなに「私」至上主義だったかな。そうなんだろうな。
児童のやること全てに4歳児が反応し、自分もやりたいと言う。基本的にすべて受け入れる心づもりだったが、犬のマネをして首にヒモを付け散歩をせよと強要してくる遊びだけにはちょっと辟易した。なんていうか、四つん這いでキャンキャン言うのに違う意味合いを感じ取ってしまうし、普通にヒモが怖い。子育て経験がないから何も言えないが、自分が親だったら、どうしていただろう。

結婚祝いに焼き物のコーヒーフィルターを選んだ相手の友達が、妊娠中だと発覚して前提条件!となる。カフェイン飲料オッケーになるのはいつの話だろうかとおずおずしながら渡した。

兄が帰ってきているというので、実家に夕食を食べに行く。そこで、近所の人が亡くなったと聞く。その人は弟の友達のお母さんで、息子にあたるその友達も1年ちょっと前に亡くなっていて、つまり、後追いである。
母は、なにかもう少しすべきことがあったのではと、気に病んでいるようであった。いつも以上に、ただ聞くだけに留める。
周辺で時々そういう話を聞かないでもないが、幸か不幸か本当に近しい人にはないから、具体的に我が事としてはあえてイメージしない。しかし、事実、できることはあったかもしれない。
つけたままにしていたテレビで山口一郎さんが、ものすごい勇気を振りしぼった様子で、うつ病であると告白していた。