仮面福祉会

できることを切り売りしています

好感度がアップした

朝起きると、SMSが届いている。前の会社の上司から、明日11時頃に!とのことである。
忘れていた。
忘れていたのは、約束そのものではなく、夜ではなく昼だということである。忘れてラグビーのチケットを取ってしまっている。
慌てて引き取り手を探し方々に連絡するが、GWだし、無理だろうよな。かといって今更リスケのお願いもできない。しょんぼりしながら外に出ると、晴れである。

日差しが眩しいなか、ペアの職員の後ろにくっついて、町内を自転車で回る。
町会長への挨拶が主で、玄関先でやり取りをするだけだが、何世代も地元住まいだとわかる佇まいが続く。古い家でも手入れがされており、ここ数日訪問した家とは全然雰囲気が違う。
昼前にお邪魔した会長から、少し話しましょうと招き入れられた。住まいではなくアトリエだそうで、おしゃをびしびしに感じ取る。何か作業をされていたらしく、机の上に散らばった消しカスを集めて、どうするのかと思ったら、キッチンのシンクに捨てたのでぎょっとした。普段の掃除は誰か別の人がしてくれているのだろうか。
自治会で抱える課題を教えてもらい、共感して唸る。経験値がなさ過ぎて言って良いこととダメなことの見当がつかないが、ペアもあまり発言しないから思い切って、自治会で話し合いがあるときに参加しても良いですかと尋ねた。すると会長は嬉しそうにしていたから、良かったのだ思う。
さてはこの仕事、リアルシミュレーションゲームだな。
ペアは30代前半で、私も今年はギリギリ30代で、おじさまおじいさまがたは本能的にか、優しく教え説いてくださる。年齢と性別を利用しない手はないですな、と言い合いながら自転車を漕ぐ。少し雲があり、珍しく爽やかを感じ取った。

午後は特段の予定がなく、今度のまつりの出し物を話し合う。彼女が思い付いたことを私が現実に落とし込む役割が自然とできて、どうやら我々は相性がいい。終業までの時間で企画書まで作って優秀さに浸った。うまくいくかはわからないが、今日のところはいい気分でいさせてほしい。

チケットのもらい手は、案の定現れなかった。SMSでは、両国に11時15分頃と言われる。今月清掃に入った管理会社の人が張り紙に「もうすぐゴールデンウィーク、楽しみですね!」と書いていた。同じ張り紙が、近所のアパートにもある。楽しみなゴールデンウィークの始まり。