仮面福祉会

できることを切り売りしています

この道もいつか来た道

起きて荷詰めを始める。考えると嫌になるので、ガラクタたちを何も考えずに、ぽいぽいダンボールに放り込んでいく。

 

途中で切り上げ、鍵をもらいに不動産屋まで自転車を走らせる。

転居すると言っても、概ね同じエリアで生きているので、見知った道ばかりを通っていく。10代から今までにかけて、徐々に活動範囲が広がっていった結果だ。

 

雨がポツポツ振り始める中を突っ切り、アパートに辿り着いた。内見以来、部屋に入りなるほどこんな部屋だったかと見回す。1度しか来たことがない所にの住むのだから、展開が極端な気がするがそれが賃貸契約というものだ。

ライフラインは今日からちゃんと使えるようにしてあって偉い。エアコンをつけてガスの人を待つ。

 

ガス開栓を見届け、家に戻ろうとするが本格的に雨が降っている。レインウェアを着込み、もさもさしながらせっせと自転車をこぐルートは、高校の通学で毎日走っていたものだ。川を目掛けて下ってまた登るのがとてもとてもしんどい。帰ってからつい、電動自転車を検索してしまう。高いな。

 

再び荷詰めをし、幸いにも暗くなる前に終わった。本当か、心配だがまぁ忘れ物は取りに来ればよかろうと諦めて、おっさんずラブを見る。

なにこれ幸せかよ。そんなバカなの連続だが、私にとって嫌なことが全く起こらないのがありがてぇ。

 

何とか引っ越せそうだと安心して、ダンボールに囲まれて寝る。