仮面福祉会

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金持ちは利便性とか言わない

何ヶ月か前に、家のところどころの窓ガラスが変わった。ヒーターをつけて表示される気温があまり低くないのはそのせいだろうか。それとも実はそんなに寒くないのか。

と思ったが、家を出ると聞いていなかった小雨が降り暗く完全に冷えている。

 

20キロ歩く遊びに参加する。分散した2箇所の変わり種コメダ珈琲を梯子する計画。暇にかまけて手を挙げたが、歩くことより長時間誰かと一緒にいることが気がかり。

 

ガチガチの冬仕様で集合場所に立つ。

 

一箇所目のコメダまでの道のりは、普段から歩くことの多い道で気楽。しぶとく雨が止まずに難儀したが、機嫌よく歩き続けて皇居に出た。雨でも走っている人をぼちぼち見かけるし、朝のニュースでちょうど知った、乾通り開放中も目の当たりにして祭りの感がある。

外国の人を見かけると反射的に、急に寒くなってご無事ですかと思う。ピンクのアウターに、ピンクのマフラーをフードのように巻いた、ヒゲの男性につい目が言ってしまう。寒さへの応急対応にしては、アウターのサイズが合っている。

一軒目はコメダイス。普通のコメダすらほとんど行ったことのない私にはレベルが高く、アーモンドミルクのソフトが乗ったシロノを食べる。人が食べていたバーガーのパンが横長でうまそうだった。

 

そこから目指すは駒沢で、ほとんど来たことのないオフィス街や住宅街にちょっと不安になる。高輪、目黒、世田谷と、地価の高そうなエリアを渡り、高級住宅地での生活とは、山の上の不便な場所を外車で走ることなんだと、改めて体感する。そういえば最近麻布台ヒルズとやらができたらしいが、さては「台」で高級感を示そうとしている。しかしあそこは本来「谷」であると聞いた。

などと思いを馳せつつ、意外に気負わず話しながら何時間も歩き続けることができて不思議であった。相手が気を使ってくれてた可能性はある。

二軒目はおかげ庵。すっかり暗くなり夕食として思いがけずきしめんを食べる。それから広告で気になっていた紫芋モンブランが旨くて、目的は達成されたと言える。

 

そこで終わりかと思うが、駒沢大学駅まで公園内をそこそこ歩くのだった。広い公園、踊ったりスケボーをしたりする若者たち、怖い余韻。

 

距離と時間と歩数で何となく疲れた気がしたが、実際の体感はそうでもなく、むしろ眠気がやってこず難儀する。100分で名著を聞きながら寝る。