仮面福祉会

できることを切り売りしています

他所の次元に存在するもの

朝が薄暗く、天気がいいのか悪いのか判断しかねる。まだ寒くなる余地があるから、掛け布団も衣服も、フル装備にしないで様子を見ている。

しかしガスファンヒーターは点ける。

ハロウィンの時期に買いだめたお菓子類が残り僅かだ。永遠に食べ切れないような気がしていたが、ちゃんと食べているし、なくなる。しかしいつか飽きると踏んでいる甘いもの欲は一向になくならない。毎日ほうぼうのかき氷屋に行けたらいいなと思うぐらい。

 

今日締め切りの年末調整を慌てて出す。給料を記載する欄にいくらと書けば良いのかわからずそのままになっていた。昨年からオンラインで記入するようになったものの、最後は印刷して提出せよと言われるので、風情、と思う。紙のときよりいっそ面倒なんだが。

 

同僚から少し話しかけられるだけで血管が膨張するみたいイライラしてしまう。たまにこういう日があるが、周期がないのかあるのか掴めず、わーっとなって耳鳴りがするな!と驚いてから気付く。私に比べたら周りの人々はみんないつも静かで思慮深い。

 

気分の周期はわからないが、月末はわりかし暇なのは定番化している。早めに職場を出て、注文していたものを受け取りにルミネに行く。

普段行かないフロアに迷い込むと、見渡す限りピンク系の服が並んでいる。こんなにしっかり明らかに極化しているとは、と急に認知して視界が開けたような気持ちになった。

普段行く店の中でも気に入るものを探すことはあるが、ここにある店には買うものがないと一見してわかる。くすみピンクのニットワンピなどを見て可愛いと思うし、レディス服なのは一緒なのに、絶対的に自分には関係ない。洋服など、似合わなくても好きなものを着ればいいし似合わせるようにできると思っているから、ニットワンピだって着られなくはないのだが、関係がない。

昔、友達と買い物に行って、提案される服を全部罰ゲームみたいに感じたことがあった。でもあの子はきっと本気であの服が良いと思って勧めたのだろう。決して交わらない好きの世界があるのだ。

 

帰宅して、買った本を読む。かつてよりは本を買うことが減ったが、むしろ厳選しているから手放し難い。これらのものをいつかどうにかしなければならない日が来るだろうが、それは自分が死ぬ時だろうか。それ以外で、もういらない、と決意できるきっかけなることが想像できず、ただ増える在庫に恐怖している。