仮面福祉会

できることを切り売りしています

交わらない線

どうやら蕁麻疹で、薬を飲んで寝る。そして夜中に暑くて起きた。夏の間は冷房をつけていたし、寝ながら汗をかくのはいつぶりだろう。自律神経、の四文字が横切る。窓を開けて涼をとってからまた寝た。

 

早めに出勤して印刷を仕込む。久しぶりに本部の鍵開けをしたものの、レイアウトが変わり鍵をしまう場所がわからない。一人だけ来ていた総務部の知らない人に声をかけると、耳を指しながらすみませんと言われた。ああーこちらこそ気付かなくてすみません。

ひっそりと仕事を済ませようとして、結局人に存在をアピールするような着地をしてしまって恥ずかしい。後輩と食事をするときに「会計は済ませておきましたよ」をすっきりできるようなスマートさに憧れるのに、絶対つまずいてガラガラ音を立ててしまうような足りなさがある。

 

髪がのびて視界が悪い。商店街のカット専門店で、前髪だけ切ってもらおうと目論んでいるが、空いている時間に帰れないターンに入ってしまった。自身の暇の線と、髪ののび具合の線が上手に合わない図を思い浮かべる。大体の行為は同じように、今じゃなかったなぁの繰り返しである。

 

今日はなんだか暑かった。気温と着物の接点も相変わらず読み取れない。近所のグリーンカーテンの家は相変わらず緑に覆われ、まだゴーヤの実がある。冬は冬で、冷気を遮る役割を果たせたりするのかもという勢いだ。あれが全部枯れたら、本当の秋とみなす。