仮面福祉会

できることを切り売りしています

自然界は恐ろしい

夜よりも朝のほうが寒い。ということに気付いてから、まだ10年も経っていない気がする、つい先日まで暑いことばかり考えていたのに、すっかり冷えた外気しか感じられない。

 

連休前に、後輩におつかいを頼んだことをすこんと忘れ、出勤してこないな、と上司と顔を見合わせた。任務を終えて来た後輩を、すまんすまんと労った。

上司は休み中に捻挫をし、少し前に折った骨をかばい腰を痛め、全体的によぼよぼしていた。事務所で仕事をしているのが最も安全で健やかだ。

今度送る手紙の説明資料を作ってうんざりする。デザインみたいなことはもうすっかり面倒だ。早くプロに頼みたいが、ほうぼうから載せる情報のリクエストが煩雑に届きまとまらない。我慢にがまんして体裁を整えた。

 

飛行機のチケットを買った直後に父から、北海道へゆくのにそんな短期間ではもったいない。5月にでも改めてゆこう、と言われた。いい年をしていつも父母の発言に惑わされてしまうが、何年も前に両親と旅に出た際に、もう滅多なことではすまい、と懲りたはずであった。自分で決めたことを遂行しよう、と気持ちを強く持つ。父は重ねて、雪が降るかもよ、と牽制してくる。早く家を出なければ。

 

なんとなく寝付きが悪く、新しいスマホの機能にあった、おやすみサウンドというのを選択する。聞く前から、深宇宙、という名前が怖すぎて、ちょっとかけただけで止めた。