仮面福祉会

できることを切り売りしています

期待に応える価値を探る

長い袖の服を着て外に出たが肌寒い。まさか、もう、上着なのか。つい数日前まで何を着ても暑い暑いとダレていたのに、曲がる角度が急激すぎる。

電車を待つ人々も夏服だったりニットだったり、ひっそりとした混乱がうかがえて良い。

コロナが5類になった頃からか、電車の窓が開けられなくなった。物理的には開くけれど、これほど大勢の乗客の合意が得られるとは思えず、それはつまり開けられないのと同義だ。強制的に開けてくれていた頃は良かった。秋の冷たい風を取り込みたいよ私は。

 

昼にはかき氷を食べに。気温も物価も上がり続けこの世の終わりを感じさせるが、何せ今年は栗も高いらしい。この店にしては思い切った価格設定のかき氷を、ありがたくいただいた。積極的に、金銭感覚を麻痺させている。

 

昨日のダルさの記憶があるが、段々元気になってきた自覚もある。ちょっとずつやる気を出す。

半期の面談があり、部長とぼちぼち話した。役割を意識してのことだろうが、もっと違う方向で頑張れ、と圧がかかったのを感じた。それはそうだなと納得はするが、モチベーションの出所がないから困る。非営利団体だからか、各自の倫理とか志に頼らざるを得ないことがある。

 

母が、シネマ歌舞伎で、桜の森の満開の下を見てきたという。個人的にあの歌舞伎は、他のどの時代の演目とも別次元の、完成度と深みがあり最高だと思っている。しかし母のような人はポカンとしてしまうだろうことも予想できるので、へぇ、と相槌をうつぐらいで、話はほとんど広がらなかった。

あれはいいよね、と言い合えるぐらい感覚の似かよった人とお酒を飲みたい。