仮面福祉会

できることを切り売りしています

俺ひとりの弱さ

明日職場にドライバーを持っていこう。

そう念じては忘れる毎日である。念じたって忘れるのはわかりきっていて、メモすれば良いのにしない程度にどうでもいい。

 

床置きされているハブに磁石をつけて中に浮かせたいのだ。

新しい派遣さんを迎えるにあたりハブを開封すると、取り扱う所作がマンガみたいになる程強い磁石が同梱されていた。くっついたそれぞれを分けるのに格闘するうち、1つが真っ二つに割れた。そして、割れ目に合わせて着けようとしても、完全に反発して近付きもしない。さっきまで一体だったのに調停離婚かよ。そういうものなの?理科の授業…!

ということがあったが、残りの磁石でも固定できそうだから早く整頓したい。

 

夕方、愉快な三人組、みたいな組み合わせの人々が、商品説明にやって来た。事前に聞いていた話では導入できそうになかったのに、初めから風向きが違い、想定していた用途以外で使えそう。

便利なものは使わねばと思う一方、我々が導入すると、この人たちがボロ儲けすることがわかっているのが悔しい。競合がいれば気も楽なのだが、先見と明というのか何というか。あと、このシステムを導入したら、ちょうど増やした派遣さんが、もしかすると、不要なのだ。それも悔しい。

 

技術力で人を減らす方の側に立つのかと思うと、実際ちょっとした優越感があって恐ろしい。

一方夜のニュースでは、バスの運転手が足りないという特集をしていた。この間ひどい事故のあった建設現場も、サービス業も、介護も保育も人が足りない。そして私は労基により働かせてもらえない。

 

1日余った夏休みを消化するため、ぬるっと明日休むことになった。災害ボランティアに行こうかと思っていたが、どのボラセンも片道4時間ぐらいかかり、交通費もバカにならない。それで提供できる労働力の貧弱さを思っているうちに夜が更けた。雨予報もあるし、と言い訳をして、好きなだけ寝る日にすることにした。気持ちと寄付で勘弁してもらおう。