仮面福祉会

できることを切り売りしています

平気な振りには定評がある

何だかんだまとまって寝た感じを持って起き、朝。7時前に到着する。最も懸念していた天気は曇りで少し肌寒いぐらい。

勇気を持って魚市場に寄ると、食堂がやっていた。店内はガチで働いている男性陣で占められており怯んだが、お店の人は手慣れたもので、そこそこ観光客も来るとわかり安心する。500円の焼魚定食でほっけを食べた。安。

そして一路海へ向かう。新しい建物が多かったり、コンクリートのばかでかい建造物があったりするので、否が応にも津波のことを想起させられる。津波のラインが示されている高さを見るにつけ恐ろしいし、その後も住み続ける胸中はどのようなものかと思う。

 

大体一時間歩いて、浄土ヶ浜に着いた。

今回のメインイベント、シーカヤックが、午前ならワンチャンできるかもと、不確実に賭けた。結果、思ってたより波風が穏やかだから行けるというので、勝った。

意気揚々とレインウェアを着てスポサンを履いて海辺に繰り出し、足が濡れたところでヒヤッとした。去年隠岐の島でできなかったことに捕らわれていたが、考えてみたら、海に入るの大学生以来だ。あれ、これ、怖いのでは?

ビビってる暇はないので無になって繰り出した。

日が出ていないから海は青々とは行かないが、透明度は高く浅瀬では底の白い石が見えて綺麗。各所に地獄由来の名前がつけられている説明を聞くごと、鬼灯の冷徹を思い出してしまう。

沖に出ると、向こうからどんどん波が来て、自分が上下に振られるのがわかる。うみねこがバサバサと行き交い、ぢべたぐらしの海回で見たやつだなと、いちいち思考がマンガになる。逡巡する間もなくあれよあれよと、一瞬で死にそうな場所に来たことが笑える。サーファーとかまじすげぇな。

幸い酔わない体質で、体力もそこそこなので、結局慣れて楽しく終えた。片付けをしている間に雨が降ってきて、ラッキーであった。

 

雨が降ったりやんだりするなか、その辺りをぶらぶら歩いていたら、おばあさんに、新しくできた中華料理屋はどこだったかしら、と訊かれる。旅行者丸出しなのに。

途中の道の駅で、配送すればいいやと好きに買い物をしたら、金額が思いの外になりヒェ、となる。経済を回した。

そして旅先でまでかき氷屋に入る。食べ終えたあとぼんやりしていたら、高校生の男女が入ってきて、ソファ席で寝そべったりしていた。

 

人と交流する気が全くないくせに泊まるのはゲストハウスである。

人と交流する気が全くないので、他の人々が帰ってくる前に全てを終えんとしていたら、ガタガタ、と揺れて血の気が引いた。あわあわととりあえず広い部屋に移ると、宿の人が来て、震度3ぐらいだから大丈夫ですよ~と言い残していった。さすが…。