仮面福祉会

できることを切り売りしています

交互にやってくる山谷

日が出ていない間も暑い。じんましんで起きて、薬を飲み保冷剤を取ってきてまた寝た。かゆくないと、治ったのか薬の効果かわからないから難しい。

 

一幕見をしたくて久しぶりに調べたら、前日にネットで買えるようになっていた。先着順のひやひやがないのは純粋に嬉しい。外で並ぶのもつらいし、きっとスタッフさんも同じだったろうから良かったねと思う。風情はないけど。

 

勘九郎酒天童子が見たかったのである。

勘九郎の踊りは本当に良い。踊り始めた途端に鳥肌がたってどきどきする。全部の形が決まっている。前半の童子が愛らしいので、寄って集って退治されるのが可哀想に思える。

 

外国のお客さんも多く、前に西洋系の二人が座っていた。動くたびに香水の香りがして異文化が漂う。ガイドを何も使っていなかったがわかるのだろうか。丸腰でも踊りを楽しめるとしたら芸術玄人だ。

と、余計なことを無責任に考えながら眺めていたら、幕が下りる直前、おもむろにスマホを出して写真を撮った。まじか。スルーしてしまったが、スタッフさんに言うべきだったろうか。

 

タイミングを逸して悶々としたが、めちゃめちゃレッドオーシャンなかき氷屋に空きがあると情報を見つけ、速やかに向かった。次はないかもしれないと思うとつい食べ過ぎてしまい、苦しい。

 

苦しみの辻褄を合わせるために、北斎美術館に向かった。企画展で、山の絵がたくさん飾ってある。風景そのままでない、臨場感と人間味がある画が楽しい。ここでも外国の人がたくさんいて、日本文化に触れる旅をしているなと、逆の立場の自分を思い返したりする。

 

夜は陸上。細かく別れた競技のなかで、思いがけない国が強いので興奮する。400mで次々に良い記録が出るので、あのトラックは大丈夫か、セイコーウォッチは正確か、と疑る。素直にすごいと思えばいいのに、これが我々である。