仮面福祉会

できることを切り売りしています

つきまとう不安

台風で各所が大変なことになっているらしいと、速報が次々手元にやって来るが今ここは普通の朝だ。空のペットボトルを青いネットにバラバラと入れてから駅に向かう。

止まってどうしようもなくなっている電車がある一方、通勤電車はまだ空いている。鉄道会社に勤めたい気持ちがあり、過去に何度か採用試験に臨んだ。非常時の多い仕事で、日々しびれるだろうな。労いと憧れは相変わらず持っている。

 

委託業者さんのメンバーがここのところ次々、病気や腰痛などに倒れている。月いちの定例会に、病気の営業さんが家からリモート参加をしていた。とはいえ発言もなく、画面に丸囲いの名前がただ表示されている。本当にいるのか疑わしかったが、終わりに、ありがとうございました、と弱々しい声だけがその丸から聞こえた。よろよろとした吹き出しによる漫画の表現を思い浮かべた。

 

打ち合わせ帰り、並んで歩いていた後輩に「この夏お祭りとかイベントに行きましたか」と聞かれ、あまりの世間話感にうろたえてしまった。気を使われているのか。

 

夜、外を歩くと風があり、秋の虫の声がする。涼しい気がして部屋の窓を開けてしばらく過ごすが、室温が30度を下回らないので、諦めてエアコンをつけた。