仮面福祉会

できることを切り売りしています

突然の野生

f:id:kamenfukushikai:20221030201105j:image
夜中、何故か暑くて起きた。お酒を飲んだせいかな。

 

昼にかき氷を食べて、ラグビーパブリックビューイングのために秩父宮ラグビー場に向かった。JRから歩くが、国立競技場に近付くごとに民族大移動にぶつかり、流れるプールを逆らうように歩く。今日は国立に6万人入るというのだ何て恐ろしい…。ドキドキしたが、秩父宮はいたって平和であった。

 

試合は、多分すごく統率して上手にやってのけたのだと思う。終わってみればすごいね惜しかったねという結果ではあった。しかし見ていると、トライの取られ方がもう少し何とかならなかったのかと思ってしまう。たぶん素人にはわからない技術があったんだろうが、ニュージーだからって勝てないわけはないはずなので、頑張ってほしい。

 

近くに座っていた女性がすごく元気な人で、Tシャツ1枚でお酒を飲みながら、楽しいねすごいね気持ちいいだろうねと歓声をあげ続けていた。そして、ハーフタイムにきなこ餅せんべいをくれた。すごい。私もそれなりに、走れとか押せとか頑張れとか声を出してしまうが、私のは「応援」で、彼女が発しているのは「感情」なんだな、ということに気が付いた。人と親しくなりやすい人とは、あれができる人のことなんだろう。

 

国立と、秩父宮と、加えて日本シリーズという異常イベント状態に恐れおののき、試合が終わる少し前に、逃げるように会場を後にした。再び国立のそばを通りかかると、わぁ、という、聞いたことのない歓声の塊が、競技場が発光するみたいに断続的に起こっていた。6万人の未知ぶりが再び怖くなり、歩みが早まる。

 

前のW杯以来、オールブラックススタンドオフの選手をフォローしているのだが、ラグビー以外もトップ選手に相応しい華やかさで流石であるなと感じ入っていた。その、超かっこいい選手が今回、全力でハカをやっていて、急に野生みたいになったのでつい笑ってしまった。そりゃそうなんだけど。

総じて屈託がなくてとてもいい。

 

スポーツイベントの人出に恐れおののいていたが、世の中はハロウィンであった。若者の積年の鬱憤はどこへゆくのだろう。ていうか、若者だからって、騒がないと消化できないほどのエネルギーが貯まるものだろうか。たぶん言い訳である。