仮面福祉会

できることを切り売りしています

空白を満たさない

鍵。と確かめてから家を出る。

 

出張月間のはずが昨日、急転降下、ぐらいの展開があり一端バラし。業務の一波も過ぎ去り一斉に気が緩み次にやることを思い出せない。絶対にあるはずなんだが、委託業者のミスをフォローして詫びるのが主なお仕事になりつつありさいあくだ。

 

昼休みに入り用があり小為替を買いにゆく。小銭入れを握りしめて会計をせんとすると手数料200円ですと言われてぎょっとする。買い求める額に対して手数料の割合のでかさときたら、といちの金貸しかくやではないか。金融機関の現金に対する厳しさのとみなことであるなとしょぼ、となり、しかし現金しかダメだというので急いで千円を下ろしてきた。

 

仕事をぼちぼち切り上げ、コンビニでPARMを買って帰る。残り物のおかずとそれを食べながら、中村仲蔵のドラマ録画の好きなところだけさらって見た。自由。

エンディング、フラメンコのような曲に合わせて踊っていて、そういえばそうだった。かっこいいが、せっかくよい形なのに決めがわずかでもったいない。もう少し間がほしい。

この間の中村座もそうだが、新作を見るたび、もう少しの間を求めている。しかしたぶん、間に耐えられない人のほうが多いということなんでしょう。新しいコンテンツを見てたら嫌でもわかるし、逆に雅楽や能を見ててもわかる。時代を下るごとにより速く、よりぎゅうぎゅうになっていくんだろう。文化だって乗り物だってなんだってそうだ。価値は余白を塗りつぶす方向にばかり展開してゆく。無や空に贅沢を感じることも、年寄り趣味だと一掃される日も近かろう。

 

風呂場に燻煙剤を仕込んでから寝る。