仮面福祉会

できることを切り売りしています

これは訓練です

いきなり出張月間に入った。そして体感ほとんど毎日天気が悪い。小綺麗な格好と、雨のなか履ける革靴の選択に頭を悩ませるのがほとほと余計なカロリーである。心の中のジョブズが諭してくる。

なんとなく春夏物っぽいパンツを身に付け知らん顔して出掛けた。

 

そしてゆくところといえば霞が関である。各省庁の間を通りすぎる度に、職質されなんという可能性を一瞬考える。幸いにもされたことがないので多分凡庸な風体なんだろうと自信を持って歩く。

会議に出てやはり初めの10分ぐらい気絶しそうになってしまい一体どういう反射なのか。意識をつなぎながら話を聞き理解するのはとても骨が折れる。会議半ばぐらいでようやくわかってきたがわかってもわからない内容だった。

昨日の舞台でも暗い中に座った瞬間から眠気との戦いでに、とても困るのでどうにかする方法を知りたい。

 

仕事が緩くなり急ぎやることがない気がしたので引き上げ、かき氷を食べにゆく。芋栗南京で最高である。うきうきで帰路につき、今日から両親が不在なんだよなーとシミュレーションしていてふと、気付いた。

鍵を持っていないのではないか。

ざざ、と青ざめ、回避ルートをあれこれ考えたが、ない。家には入れない。明日も仕事だ。着るものを買ってどこかで泊まるしかないか。どこか。誰か泊めてくれる人はいただろうか。いないな。ホテルか。

と怒濤の思考に入ったところで念のため投げたLINEの返事がきた。出かけるのは明日からです、と。

セーフ!

かほどに窮地というに相応しい状況なかなかないぞと、生き延びたことを十分に噛み締めた。帰宅してから母に、どのような手を考えたか伝えると、鍵屋を呼ぶしかないのでは、と言われた。そうか、その引き出しがなかった。学習したから今度の万一はこんなに焦らず済みそうです。

 

とりあえず鞄に鍵を入れて何度も確かめてから寝る。