仮面福祉会

できることを切り売りしています

研究を捉えかねる

学会の手伝いで出勤。夏物のスラックスを引っ張り出し、シワは許容範囲とみなし身に付ける。
昨夜あまりに寝苦しかったから、掛け布団を跳ね除け保冷剤を抱いて寝た結果、喉がちょっと痛い気がする。本当に、夏は嫌だ。

初めて行く都心の大学で、オフィスビルぐらいこぢんまりしている。
学生と同業者が多数動員され、割り当てられた部屋にスタッフが4人もいてどう考えても人が余っている。学生に、興味のある発表を聞きに行って良いよと伝えるが、特にないというので任せる。

自身は、前担当でさんざやった業務がテーマにされた研究発表を聞きに行く。
アンケート調査の回収率が17/62だというから白けた。更には「はい」「いいえ」が3:14なのに、14の方に全く触れられていない。当然考察結論に目新しいことはなく、学会ってこんなんでいいのか。社会人が個人として研究に取り組み発表する気概は評価されるべきだが、それ以上のことはない。
他の発表を聞く気がすっかり削がれ、持ち場に戻る。

昼ごはんが支給されるからありがたくいただく。満載の米と冷凍の揚げ物たちの、仕出し弁当らしい弁当を久しぶりに食べた。
冷房でギンギンに冷えているのも含めて、大学の食堂らしさも味わった。寒い。

午後はシンポジウムに出る。テーマは、東京都という地域性を踏まえつつ、いかに住民主体のつながりを創出するのか、超むずいよね、というもの。
住民の立場で登壇している人の存在感が強くてしんどい。主体となる住民のモデルケースは大抵こんな感じだから、ちょっとおれには無理だな、となるのが普通という気がする。平熱のまま地域福祉に参画してもらえる仕組みのことを、永遠に考えて答えが出ない。
シンポジウムのコメンテーターは、出身大学の教授だった。界隈に引っ張りだこの素敵な先生で、さすがのまとめ力である。自身は教わったことがないのに、謎に自慢気な気持ちになる。
そして同じ大学の、報告書作成で頼り進めている最中にバックレた教授のことを、芋づる式に思い出す。やっぱりおかしいよな。関係ないのに恨み節を述べたい。

手伝いには、本来の所属の職員も駆り出されていた。10歳ちょっと年上の、新採時お世話になりまくった素敵先輩と久しぶりに話すがもの足りない心持ちになる。コロナで根絶やしになったかと思われた、交流欲が復活している自分が意外だ。

せっせと片付けて、夕方解放されたからかき氷を食べに行く。完全にうまさを信頼している店だが、中年の男性客が次々にやってきていた。

帰宅して、熱発の気配がする。かき氷を食べておいて何を言っているのか。葛根湯を飲んで、冷房をつけて早々に寝る。