仮面福祉会

できることを切り売りしています

10年のアドバンテージはない

出向初日。出勤時間が変わるため、起きられるか心配で4時過ぎから何度も起きてしまう。職場で朝食もできないから、豆乳の代わりにスキムミルクを使ってコーヒーをいれる。

 

選んだルートが思いの外スムーズで、早く着き過ぎ駅でぼんやり時間をつぶしてから事務所へ。

自分のほかは新規採用のみなさんが集まる部屋で待たされ気まずい。ちょうど手元にあったノートが、今のところに転職したその時に書きつけたメモが残っているものだったから、10年前の4月の自分と向かい合った。20代のときに10代を振り返ると悶死しそうになるが、今10年前を見ても概ね同意だし、この時に比べれば勝手がわかっているから、多少は対処の仕様がある。少し安心した。

ところで、正面に座る、石川佳純に似た新卒さんに、何のノートなんですか?と訊かれて焦る。新卒でも10年前後でも環境の変化は不安ですよねモゴモゴ。

 

午前中は組織の説明など。

午後いち、発令のためにプチ卒業式のように儀式が執り行われる。異動前にも硬い紙をもらってヘラヘラしていたが、出先の組織は輪をかけて段取りを重んじるようだ。偉い人がわざわざ何人も立ち会い、狭い会議室がぎゅうぎゅうであった。

 

その後、自身の部署に解き放たれたが、どうやら今日は本当に全然予定されていないぞということがすぐに察せられた。係長的な人が、アドリブで色々説明してくれるのを聴き、与えられたパソコンを設定するなどして時間を費やす。研修の予定を見ると、組織に関する説明がまだまだ続くようで、異動なのに新規採用扱いで申し訳ない。更にいれば、私が配属された担当は組織の中でも人気があるのを知っている。そのポジションを人事交流の自分が奪ってしまったのも気が引けることである。

 

30分早く始まるから定時も30分早い。日も長くなったし、こんな時間に解き放たれてどうするんだと焦るぐらい早い。しかし疲れている。1年ぶりぐらいにマスクで1日過ごして苦しい。まっすぐ帰ろうと決めて家に向かうが、電車、というか、駅が混んでいて乗り換えが捗らない。

ようやっと最寄り駅にたどり着き、やれやれと八百屋に寄ったらキャベツが高い。え、どうしたの急に。

 

3月中にもらったお菓子を並べ、夕食の一品として端から食べる。