仮面福祉会

できることを切り売りしています

良い買い物をしたと思いたい

商業施設に入る家具のお店で、インテリア相談をするサービスに申し込んでいた。転居のことを考えるのは憂鬱でしかないのに、何でわざわざそんなことを、と過去の自分に思うが家にいてもしょうがないので向かう。

扉の開く時間が予約時間になっていて、その瞬間に店に着くなんて物理的に無理じゃんと思う。それでも早々に建物に入ると、お店の人々が深々頭を下げて客を出迎えていて気まずい。こういうのニュースとかで見たことあったな。

買う気がないのにスタッフさんの時間を割いてもらって申し訳ない。名札に「店長」と書かれたその人は、見ようによっては芸人さんのような、下北とかにいそうな出で立ちをしていた。手入れされた指3箇所にリングを着けていて、アクセサリーをする人を見ると私はいつも、朝それらを選ぶモチベーションのことを考えてしまう。

 

街に出たついでに家電を見て、支出のことを考える。安売り競争に合うと、お得に買える喜びはあるのだけど、その波に上手に乗れるか、焦らされて失敗しないか、という不安で頭がパンパンになる。

思っていたより人出が少なかったのが救いだ。人々はまだ東京に戻っていないのかもしれない。

 

それから献血ルームに行く。年末年始は予約で埋まっていると聞いていたから、世の人々すごいなと思っていたが、どうやらスタッフさんが少ないようだ。そりゃそうだよな。

そしてついに検査にクリアした。一生無理かと思われたから、良かった。全血はダメだったけど。

待っている間も抜いている間も、サーフェスで仕事をしていて、時間を有効に使えて嬉しい。手書き入力の「い」を全然認識してくれなくて困る。

 

帰宅すると家の外に粗大ごみが出され、兄弟の部屋から物がはみ出していた。弟が帰省した都合上、三箇日の今、大掃除が実施されている。

ほどなく、全身黒ずくめの弟が帰っていくのを見送った。LAと書かれたキャップを被っていたが、大谷かな。

 

夜、親が録画した演芸番組を見る。振る舞いにより力付くで笑わせようとするタイプの芸がしんどいから、サンドウィッチマンとかナイツとかの、起伏の少ない漫才は助かる。久しぶりに笑った。

結局転居のことを言い出せていない。