仮面福祉会

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青春の街

起きると雨はおおむね過ぎ去っていた。

舞台を見るので横浜へ行く。毎度経路を確認する度、思ってたより遠くてビビるのが神奈川県。

ここにきて東急線とJRの位置関係を認識し、なんやJRから歩けるんじゃないのと拍子抜けして石川町で降りた。中華街に初めて来たのは高校生の遠足であったが、あの時はどうやってここまで来たんだろう。確か、修学旅行の練習(?)も兼ねて、羽田空港を経由して来いという課題が課されていたはずだから、京急に乗ったのかな。記憶が断片的過ぎて怖い。

コロナを経て、中華街はまた様変わりしたようだ。物や食材を売る店がなくなり、映えを意識した食べ歩きと食べ放題に傾倒しているように見える。まぁ、言うほど親しみはないが。

今がチャンスと見て、昼ごはんとして月餅を丸かじりした。これで505kcal。

 

舞台は木ノ下歌舞伎。いつか見るのを残されたタスクのように感じていた劇団で、今回、知っている人が何人か関わっているのを知り、これしかないと意を決したかたち。

歌舞伎演目を現代劇に落とし込んでやる工夫がよくされていて、作り手の技術を感じたし、演者の皆さんも皆さん達者だ。

しかし歌舞伎のめちゃくちゃな話を、現代の風貌の男女でやるのは、私にはとって少し生々し過ぎる。大袈裟な感情表現も、ただ格好つけてるだけの所作も、そんなバカなという話の展開も、歌舞伎が全部本気の偽物だからこそ受け入れられているんだなと実感した。

タスクが片付いて安心した。迷ったが、連絡先のわかる出演者さんに挨拶ラインをしておく。忘れられてるかもしれないし、良い感想もないし、果たすべき義理なのか判断に困る。

 

関内までぼてぼてと歩いていく。東京駅周辺みたいな距離感で駅があって散歩に良い場所ではないか。

横浜スタジアムの横を通りすぎるが、中の盛り上がりに比して外は静か。野外の球場は、外から見ると不思議に小さく見える。

 

帰りの電車が長い、寝たり起きたりしていたが、あれだな、月餅が腹をパンチしている。