仮面福祉会

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人間の啓蟄

週の間にある祝日は最高である。大変にありがたがって、むしろ早々に出かけた。

 

まずかき氷を食べる。シャーベット系の、いや、かき氷はみなそうなのだが、私の概念でいうシャーベット系のやつで、気持ちいつもより冷える気がする。それは気のせいでたぶんまだ朝だから。

 

うまかったが凍え、凍えながら歩き献血ルームへ行く。このコンディションで血を取れるのか、挑む気持ちで、体温は低すぎるし生体認証も反応しなかったが、検査は問題なくパスした。丈夫だな。

暖めてもらいながらぐいぐい成分を吸ってもらう。ついていたテレビで天皇一般参賀のことをやっていた。平成の終わり頃の12月にに1度、何の気なしに行ったが、今や狭き門すぎて行ける気がしないな。皇室の皆さんの話は、ものすごい吟味され推敲されているのがわかり、いつも興味深い。

それからこの間のオールナイトニッポンスペシャルを聴こうとradikoをあれこれするが、エラーの嵐でどうしようもない。もどかしいなかで血を吸われているのが変な演出のようだ。

結局聴けなかった。

 

献血を終え、何とはなしに美容院の予約を確認すると、時間が過去になっていた。カレンダーにつけた時間がそもそも間違っていたのだった。慌てて電話をしたら担当の美容師さんが出て怒っているような気がしてそうだよな金と時間をムダに食ってしまったのだと全身で落ち込む。めちゃめちゃ謝って予約を取り直していただいたが、しばらく前髪で前が見えない生活が続いてしまう。ヘアアイロン買おうかな…。

 

しょぼしょぼだが、地上に出ると晴れて暖かく人であふれている。啓蟄、という言葉がずっと頭から離れない。

富士山の日だったとかで、麓に集まる人々がみんなでおにぎりを食べている様子がテレビに写し出される。これは、すごい、日本っぽいな。てらわないでこんな童謡みたいな光景になるの、さすがだし平和でとてもよい。令和である限り富士山の日は毎年祝日なんだ。いいな。