仮面福祉会

できることを切り売りしています

夢かもしれない

何度もしているのに、相変わらずメイクの正解がわからない。もともと積極的でないうえ、どうせマスクで崩れるという事実が、意識を余計に低めている。更にコンタクトの不快を諦め、もうすっかりメガネ生活なものだから自分の顔が見えない。一応手鏡を頼りに丁寧にこさえているつもりだが、つもりでしかなく朝の儀式みたいなものだ。

 

仕事は、自分のやらかしを何とか回収できたので気持ちひと心地。昼にかき氷を食べに行きうまい。ほうぼうの店の限定メニューを追うことで、図らず旬に気付くようになった。バレンタインはチョコとイチゴを組み合わせるのが定番らしい。そして今後はどうやらイチゴ。イチゴ。イチゴあんまり好きじゃないのでますます残念な季節に突入して行く。

 

サイクルで動き始めた様々な業務が綱渡りである。次のステージに進むための材料が業者からなかなか納品されず待つ。忘れられないように何度もメールをし、夜の定例会議でも釘指したが、会議を終えたら業者が先に帰った。帰んのかよ、と、声に出して言った。

一方で同じような青ざめ案件が後輩の手元で起こる。可哀想にと思うがその作業は一人でしかできないことを私は知っている。私たちは何と闘っているのか。ひとりひとりがげんなりして止まない。

 

帰宅すると、両親がザワつくを録画で見ている。40年近く我が家定番のスキー場にある、パン屋がとりあげられており盛り上がった。出演者たちへも好感触だし完全にいい店らしいが、知っているか、あそこはとても、寒いのだ。横殴りの吹雪にあおられるうち、真っ白な先に浮かび上がる小屋は、童話だったらバッドエンドフラグの様である。しかしその実はただの救いで、あの、凍てつくドアを懸命に開ける大変さをぜひ体感してみていただきたい。