仮面福祉会

できることを切り売りしています

ひとりではなし崩し

一難去ってまた一難のため、再び早朝に起き出掛ける。駅に向かう途中時々、粒みたいなものが視界を数度過った。雪か。

降らないうちに職場に着くが、ただ暗い。

 

一時期オニのように鳴り止まなかった電話は静かになった。減ったがしかし、横暴な電話はコンスタントにあり続ける。本来なら他と平等にすべきだが、要求を跳ねることで費やす時間と労力と天秤にかけ、特別対応をしてあげることがまま、ある。すると次は、できるならさっきは何でダメだと言ったのだと詰められる。めんどくせぇぇ、、の瞬間である。我らが扱ってるのは福祉制度であって顧客サービスじゃないのでやってやる義理はねぇのです、と喧嘩を売るようなフレーズが頭を過りまくるが、飲み込んで嵐が去るのをただ待つ。

 

そして作業は地獄のように終わらない。何時間も同じことをやり続け、事務所にひとりになった瞬間ちょっとだけ泣きそうになる。誰かが一緒にいるだけで気持ちが強く、社会性が保たれていることを実感した。

といいながら、程なく終わりが見えたので帰った。

 

職場の辺りでは全く雪の気配がなかったが、地元に降り立つなりうっすら白いあとがあり、寒い。途中の家に停まる車がこぞってワイパーを立てている。窓に雪が積もった雪の間からワイパーがにゅっとのびているのが風情だ。