仮面福祉会

できることを切り売りしています

猿を立たせる

どれだけ繰り返しても、何も着るものがないな、と思う朝が、時々ある。急になくなるわけはないので、衣服も着るうちに消費して、段々気乗りしなくなっていくのかなと思う。着られればいい、とは考えない、贅沢な心を持っている。

 

一生終わらないかと危ぶまれた作業が昨日終わり、次のフェーズに移った。すると新たな大量作業が発生することがわかり、心拍数が上がり青ざめた。いま、血圧計をここにください。過去の段取りの、ここをこうすべきだったというポイントが走馬灯のように過るが本当にただの後悔でしかない。ともすれば本当に過去に遡ってやり直せる気がしているので危ない。しっかりしろ。

今更誰かにお願いもできないので、自ら前がかりで闇雲にとにかく進めることにする。いざとなれば、土日出るという保険があると自身を励ます。ああでもさっき祖母に日曜会いに行くって電話しちゃったな。

福祉職のはずがシステムと格闘してばかりで、ウェブの仕事をしていたときとやってることほぼいつじゃないか。わけがわからない。

 

駅のホームで、誰かの鞄からチャームがちぎれとぶのを目撃した。しかし次の瞬間見失い、ただ猿らしきモチーフを拾った。仕方ないので駅員室に届けにいくも、人がおらず、カウンターに猿を立たせて置いておいた。

こうやってちょいちょい物を拾っては届けているが、果たしてどれだけ本人の手元に戻っているのだろう。

 

スーパーが締まる時間でやむなくコンビニに寄る。スーパーで安売りしているのを知っているものを、定価で買うのが少し悔しい。