仮面福祉会

できることを切り売りしています

辛抱しているうち、じきに死ぬ

兄の寝ている部屋から、始終いびきが聞こえてくる。さてはCPAPを怠ったな。

蒲鉾を切り、おさめ、兄弟が起きてくるのをじっと待つ。男が働かないこと、女が働くことを、母が発動させ男どもが当然のように受け入れるのが正月である。私は納得がいかないが、もう数年の辛抱だろうと諦めている。言うほど働いてないし。

待って待ってじっと待ち、三が日が過ぎるのを待つ。

 

昼頃、昨日とは別の神社に出かける。列に並ぶ間、近くに若夫婦が何組か集っていて、乳幼児を複数携えてパワフルだ。生物のまっとうな幸せという感じがする。母が撮りたがるのでしぶしぶ写真に応えるが、家族の平均年齢の高さに、彼らの手前お恥ずかしいと思ってしまう。

そのまま兄弟だけで別の神社に向かう。道すがら、弟に新婚生活のことなど訊き、訊いたくせに無感動に聞く。弟の妻が他人だということを思い知るだけ。

エンタメとしておみくじを引くが、辛抱せよ辛抱せよ人のために働けと言われるばかりだ。この2、3年を顧みると、これ以上何をすればいいのかと半笑いになってしまう。言うとおりにするから世界を平和にしてくれよな。

兄が屋台で豚たまを買い、大判焼きがないことを嘆く弟に称賛されていた。大人は自由でいいな。

 

夜、手巻き寿司をしたのち、兄が帰るのを見送った。これ以上なにを望むことがあろうか。バチがあたらん。