仮面福祉会

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家が満ちる

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正月である。

我が家では、朝起きてから蒲鉾やあれこれを切り、お重に詰める。おせちとは、正月休むためのものじゃなかったろうか思うが、母は結局終始台所にいていつも以上に働いているので恐縮である。

恐縮であるがお雑煮も何もかもうまくて際限なく食べてしまう。テレビはワイドショーがつけられており、おせちの健康的な食べ方とか、寝正月のフレイル予防とか、不景気な話ばかりしていて正月でもテーマがブレずさすがである。

 

到着した年賀状に目を通す。かつては、親に届く写真付きのもの、自己主張の強いことだとひねた目で見ていたが、自分事となり、年に一度友達と子どもの近影を確かめられるので楽しみにしている。写真館で撮ったような家族写真を見ると、友達がしっかり父母の画と化していて不思議な感じがある。

 

ぼちぼちでかけ、近所の神社に詣でる。並ぶ間、後ろで高校生が日本史の問題を出しては答えている。何とはなしに聞き、何も覚えていないことを思い知り落ち着かない気持ちになる。忘れても問題ないとわかっていても、忘れた、という事実が恐ろしい。それから受験生が、自他共にこの世で一番大変な生き物みたいに取り扱われるのがどうも苦手だ。自主的にやってるくせにな、という大人気ない心情にとらわれてしまう。

新年から安定の性格の悪さだ。

 

夕方、兄弟が帰って来て急に人口密度が高まった。やいやい言いながらおせちを食べ、母が嬉しそうにしているので良かった。

 

それから弟の結婚式のDVDを見る。こういうものを人に見せられるところが弟クオリティである。

式前の様子などもおさめられており、めちゃめちゃたくさんの人が動いているのがそら恐ろしい。これで平気な顔してないと新郎新婦はつとまらないんだな。

 

余興のところをよくよく見て満足した。