仮面福祉会

できることを切り売りしています

思い返せば一瞬の出来事

7時過ぎに起きると、階下に人の気配がする。成人の日、母が年に1度のお仕事をする日である。早朝に父がどこかしらの美容室へ送り届け、帰ってきたままの格好で居間のイスでゴルフを見ながら寝ていた。着せる方も着る方もその周りの人々も、ご苦労様である。

 

人と会う約束で元町へ。待ち合わせ場所を勘違いしており、待たせてしまう。どうも同じ相手に対し凡ミスが続いており、そろそろ見放されるかもしれない。

何年かぶりに行った中華街は賑わっていたが店の入れ替わりが顕著で、買い食い店が増えたのか道端で飲み食いしている人がすごく多い。点心を食べ月餅を買い、早々に海の方へ向かった。

みなとみらいに差し掛かるとゴンドラができておりビビる。一昔前の近未来だ。周りの高層マンションに住む人々は、この先もずっとゴンドラを見下ろして生活するんだな。へんなの。

あちこちで新成人が写真を撮っているのを見かける。

 

着付けの任務を終えた母は着物警察と化し、ニュースに出てくる振袖たちを見ては、半襟をもっと出してあげたいとか帯揚げをしまいたいとか、やきもきしている。プロ意識があってなによりである。

みんな綺麗だが、ほわほわを着けてしまうと全部おんなじに見える。