仮面福祉会

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猫のように姿を消す

伯父の訃報がある。
昼休みに母からのLINEを確認して、返事はしなかった。

近しい人が亡くなるのは本当に悲しい。
真面目だが明るく面白い人で、祖父の初めての法事で集まったおりに、ハンカチを次々出す手品を披露していたのを、幼児だったはずの自分はいつまでも覚えている。
祖母がなくなった後の遺品整理で、祖父の葬式で使ったバカでかい遺影を豪快に破り捨てたエピソードが好きすぎて度々思い出す。
数年前まで海外に住み仕事をしていた人で、10年ぐらい前に友達と旅行をしたおりに、アテンドしてもらい食事をごちそうしてもらい家に泊まらせてもらうなど、大変に世話になった。慣れた様子で英語をしゃべりトラムに乗る様子がかっこよく、それに対して現地の子どもがニーハオ!と囃しながらサルの真似をしてきたのにただ驚いてしまった。中国人じゃねぇし。…これは外国の思い出だな。
伯父の子どもであるイトコは、道徳の教科書の人のようにとても頭が良く底抜けに優しい。本人がもうこの世にいないという悲しさはもちろんあるが、イトコたちや母がどんな思いでいるのだろうと想像されることがつらい。更に、来る日、自分が親兄弟を亡くす日のことを考えてしまう。いつも考えないだけで、いつ起こっても予定内なのだけど。
朝起きたら亡くなっていたらしく、誰も死に目に会えなかったことを母が悲しがっている。母は昔から「死に目に会う」ことにとても拘っているが、私は常々、誰もいないときに息を引き取ることに、最後の当人の意思を感じている。それを確かめる術は永遠にないが。

しょんぼりしながら仕事をした。一般の人に関西弁で脅されたりしたが、全体的に昨日よりは優しくできたと思う。
そういえばオンラインで研修を聞いてたんだったママゴトみたいだったから秒で忘れていたひどい。