仮面福祉会

できることを切り売りしています

不毛の土地を耕し続ける

ざんざん音がしている。長い傘をさすほどの雨は久しぶりだ。

雨が降っていても体は永遠に乾燥していて納得がいかない。冬になると体組成計が私を感知してくれなくなり、体重を計るために足裏を保湿せねばならない。湿度ではなく血流のせいだと察しているが、動物が冬毛になるように、体が冬仕様になるタイミングはいつだったんだろう。手を洗うたびにハンドクリームを塗り、根気強く生きる季節だなとしみじみ感じる。

 

と言いつつ、雨のなか昼にかき氷を食べにゆく。最近トッピングという技を覚え、傍若無人にトゥーマッチにして欲望を満たしている。うまいうまくないはもちろんうまいが、ストレス解消なんだろうなこれは。

 

懸念していた仕事の総仕上げに入る。今年がついに終わるので、腹を括らねばならない。と、大袈裟に言ってやることといえば郵便物の大量発送である。送る通知を積み上げたら広辞苑みたいになってビビる。

この1週間、職員が一人濃厚接触で不在にしている。いないことでむしろ仕事は捗り、私の気持ちは凪いでいる。この隙に様々な仕事をやっつけてしまおうと目論み、積み上がった紙にめげず取り組む。

 

最近母が、大人の休日倶楽部で歌舞伎の講座を受けていて、教わったことをあれこれ話してくれる。聞いていると私などは、決まりごとが多くて面倒くさそう、が積み上がるが、それこそが歌舞伎を伝統芸能にしている要素で、面白味を感じる民も多いのだろう。多分母もそのひとりで、プリントを保管しノートを取る様は完全に勉強だが、真面目で感心してしまう。

 

そういえば今年はまだ霜焼けになっていないぞ。