仮面福祉会

できることを切り売りしています

老いの先へゆく

だらだらと寝てずるずる起き出す。今ならたぶん一日中寝ていても罪悪感を抱かない。でも起きる。

 

かき氷を食べにゆくと30分ぐらい待ち、帰る頃には列がなくなっていて悔しい。

駅の周りはクリスマスの活気に満ち、旅に来たかのよう。それをかいくぐり電車に乗り、祖母に家に向かった。

 

2月ぶりぐらいで会う祖母は元気そうでよかった。先日誕生日を迎え、年相応になってしまったと溜め息をついている。色々なことを忘れるのだと嘆いているが、何か忘れていることがある、とわかっている時点で全く問題がない。出来事の時系列なんて特に、目印でもなければわからくなって当然である。話す声はしっかりしているし折り合いをつけてよく生活をしていると思う。

普段出入りしている叔母に入院の予定があるので、その間の日曜に来てくれないかと頼まれる。祖母に頼られるのはやぶさかでないので引き受けるが、叔母の勘定に入れられるのは何故か不本意と感じる。ともかく早めに予定が決まってほしい。スキーに行きたいから。

ラグビーの開幕戦がやっていたので終わるまで居座りとりとめのないことを話した。今年の東芝は去年よりうまくやりそうに見えるが、どうかな。

 

夜、興味本意で田中泯の公演にゆく。隣りに余程の演劇通かと見える老夫婦が座っていたが、パンフレットを見ながら「たなか、何て読むのかしら」と言い出したので驚愕した。なにをたよりにここへ?

公演が始まると真っ暗になり、これはいかんと思ったが案の定眠くなってしまう。眠気の合間に見る光景はどこをとっても概念で、神憑りたちの集いという風に見えた。こういうことをこんな大劇場で打てるのはすごいことだし、文化の豊かさを感じる。

隣から、老紳士の小さな鼾が聞こえた。感想を聞いてみたいものである。

 

ワールドカップ3位決定戦の前半だけ見て寝る。モロッコ行きたいな。