仮面福祉会

できることを切り売りしています

月並みなことしか考えられない

朝の定例ミーティングを終え、打ち合わせの予定が一向に始まらない。メンバーの一人が他所で話し込んでいるから。
待つだけの、まじ生産性のない時間をまとめたら、ひとかどの仕事ができそうで渋い気持ちになる。こういう働き方で生きてきた人には、自分のように常にデフラグしたいものは理解されないだろう。お互い様だ。

訪問予定の家に持っていく米をリュックにつめて移動。2キロの袋が意外に小さいのでミニチュアみたいでかわいい。
雨が降っていないことに喜び合う。

家と道路の間の微妙なスペースを、休憩できる場所にする活動がある。不法投棄の温床になるのを回避するためにと聞き、なるほど、トンチだなあと感心した。
そのひとつに頼まれ、ベンチを運び込む仕事をしてきた。これが、仕事。
設置したそばから、なにかワケありそうな人が座っていた。現実である。

夕方訪問のため出ると、微妙に雨が降っている。晴れがつかの間過ぎてがっかりである。
行ったのは外国籍の家族のところ。異国サバイバルをするだけの力のある人々だから、日本での冷遇がもったいなく思われる。しかし母国は母国で力を発揮することが許されない。
生まれた環境による不平等はニュースを見ているだけでも日々思い知らされるが、そこまで心配を及ぼせられるほど自身の部屋が多くなく、後回しにしている課題である。

終業間際になり、急に雨が強くなる。今日は楽器の練習の日で、びちゃびちゃになりながらスタジオへ。
教えてくれる人と、先輩ひとりが一緒の日。先を行く人がいると、自分の出来なさがてきめんに示され呆然としてしまう。音が出る、の先に、こんなにも進めないものか。繰り返しやることは苦ではないが、いつになったら、という不安と恥ずかしさがある。あと、酸欠。

スタジオを出るととても寒い。朝の天気にだまされ、先輩がTシャツでやってきており大変に心配だ。

持て余していた掛け布団を、堂々と重ねて寝る。