仮面福祉会

できることを切り売りしています

空模様を前にしては所詮

先日受けた昇任試験の結果を、総務部長が直々に届けに来た。落ちてたらウケる〜と思って開くと、さすがに大丈夫だった。

一週間は情報開示請求ができますというので、具体的な評価を教えてくれとお願いをした。私は通信簿の頃から、自分の評価を見るのが好きなのである。どういう人間だと思われているのか、知りたい。

 

雪だ雪だというニュースばかりやっている。

昼に外へ出ると、若干白いがほぼ雨。地下を通ってかき氷を食べに行く。うまくて小踊りで戻る際も雨。

 

残業しないで早く帰るよう言われ、堂々と定時で全員見送り、電気を消して帰路につく。

事務所を出ると、かなり本格的に雪が降っていて、へえ、と思う。あれほど言われてもどこかで、またまた〜という気持ちがあった。車窓から見える景色も、切り取られれば雪国のようだ。

オーケーに行くのに途中駅で降りて歩くと、雪というよりも風に煽られ慌てた。店員さんに話しかけられ、風が強いです!と朗らかに答えてしまうぐらい。

家までは住宅街で、すっかり雪に覆われている。小学生だったらはしゃぎ踊る光景だし、まっさらな雪道に足跡をつけるのは、大人でもちょっと嬉しい。嬉しいながら、この足跡が凍るのを心配する。

 

早く家に着き、さつまいもを蒸し、昨日散々家事をやったことだし、エンタメだ!と心に決めてアマプラを開いた。ベネディクトカンバーバッチ、と検索をして、出てきたゴッホのドキュメントを見る。オランダ人でフランス住まいのゴッホを、イギリス国営テレビが作って日本人が見ている。不思議だ。

結末を知る人生だが、売れてほしいと思いながら見る。弟の死の方がショックだ。

 

イスに座るとあまり寒くないのがわかった。文明の利器。それから布団の下にダンボールを敷いてみる。

外では雷が鳴り、この世の終わりかと思う。