仮面福祉会

できることを切り売りしています

新しいことを喜ばない

寒い。という予報をするさい、キャスターが「上着が必要です」と言う。これを聞くたび、みなさんはもう上着なしで生きてるのか、と逆のことを知る。自覚してるより寒がりなのかもしれないなと、長袖2枚着た上にいつものブルゾンをはおって家を出た。寒い。

 

ニューウェーブを感じる地元の商店街だが、今年に入って閉店した老舗のシャッターに解体予定の貼り紙がされているのに気付いた。そうか、壊して、多分また建てるのだろうがしばらくかかるだろう。恐ろしいことにこの道を行き来すること30年になるが、建物を壊す工事を見た記憶がない。いよいよくるか次世代。

 

その波は実家に来ているとも言え、風呂に続いてトイレが1つ新しくなっていた。今更だが父は今後の何を見据えてリフォームを始めたのだろう。私が出戻ったことが母の説得のダシになっているのは察せられるが、つまり私がここに住み続けるための備えという視点があるのはそうらしい。その前提で新しくなった水回りを見ると、これらと歩むこの先2、30年を想像して苦しい。事故とか事件とか運命的なことがなくても、あと2、30年したら、親は死ぬ。という当たり前のことで暗澹とするのもあるが、この散らかった、水回りだけちょっと新しい古い家にあと何十年も暮らし続けるのしんどいな。でも、私に建て替えるような金はない。

 

今日も仕事は緩く、チームのみなさんは和気あいあい発送作業に勤しんでいる。この人たちの基本給を考えると本当にムダで嫌だ。

嫌がりながら関係機関の人と打ち合わせ。対面に座る人が、資料の上に乗せると、拡大白黒反転された状態で液晶に映るアイテムを使っていて、興味深くつい目がいってしまう。目が悪いのはそうなのだろうが、世界がどのように見えているのだろう。

 

暇なのでそそくさと帰る。雨が降り寒いが、電車にはかなり軽装な人もいて同じ人間かしらと驚く。