仮面福祉会

できることを切り売りしています

その手を離してはならない

朝のテレビでウィーン少年合唱団のことがやっていた。あの子どもたちは寄宿舎生活をしているということを初めて知った。団員に、髪を立てないモヒカンみたいな髪型をしている子がいて、そういえば寮生活では散髪や通院なんか、どうしているのだろう。自身を思い返すと、自分の世話をすることに気付いてやり始めたのは、いつ頃からだったかな。あのぐらいの年のころはまだ漫然と与えられるままだった気がする。あのモヒカンは、自主的なものなのか親の趣味なのか、どうなのだろう、ということばかり考えていた。

 

あと数日後には、あの人この人がいなくなり、あのチラシが使えなくなり、ホームページ切り替わり、その他さまざまに様変わりする。1日の違いで気持ちのうえではあの世とこの世、現実と夢ぐらい違ってそのラインまでの時間が恐ろしい。恐ろしがりながら来年度の準備を細々と始めるが、始めればわりかしすぐに終わる。

そんな中トラブルは相変わらずあり、わーっと怒ってから、10%ぐらいはこちらにも非があるとわかったのでその勢いで誤った。とにかく原因がわかればまだ良い。相手のやることの原因のほとんどを、ヒューマンエラーで片付けられてしまうのが一番の問題だ。

 

帰宅し、映画を見てきた両親に迎えられる。わかっていたが、高齢者の二人にはさほどひびかなかったようだ。いや、年齢で決めるのはよくないな、単純に好みが合わないのか。わかっていたが、荒唐無稽と片付けられてしまい、心の準備をしていてもしょんぼりした。同じものに対して似たようなテンションでやいやい言い合える相手というのは、余程貴重な存在なのだ。