仮面福祉会

できることを切り売りしています

全部使い切る

朝から既に暖かく、これはもうコートではない。ふと目にとまった、ウインドブレーカーを着た。

これは数年前に、災害支援へ行くのに島忠で買ったものだ。被災地での出で立ちは普段どおりという訳にはいかず、季節もまちまちなので、汚れても良い服を仕入れる、というアンビバレントなことを、毎回している。

そうして買った服も、普段使いしたいという執念深さがある。

 

週末で嬉しい。先月の今ごろは自爆により夜な夜な終わらない仕事をしていたが、今月は順調に進み余裕がありむしろ気持ちがダレる。なるべく電話を取り現実に意識を繋ぎ止める。

 

帰宅をするなり母が、弟の友達が自殺したのだという。

よくよくつるんでいて、仕事を辞めたと聞いて勧誘したぐらいには知っている子なので、ガンとなる。第一発見者がその、つるんでいる仲間たちだったそうで、辛いだろうなと、むしろうまく想像ができない。誰の立場を選んでも、考えるのに抵抗を感じる。何にしても無責任にしかならないので、ただ苦味を鈍くして持て余した。こんな日に見た野球は、のちのちまで変な記憶として残るだろう。