なりゆきで新築マンションの説明を聞きに行くことになっていた。
不動産に行くと大抵何かしらの飲み物を出してくれる。案の定何にするかと訊かれコーヒーをお願いすると、缶ボトルのコーヒーが出てきた。
意外だ。
ならば紅茶が良かったなと思い、そういう違いを意識している自分に気付く。ボトルの形状のものは飲みきらない。飲みきらなければ冷める。冷めても飲みやすいのは茶のほうだろう。という算段だ。
無料でされるもてなしに対してまで貪欲すぎる。
マンションは、話を聴けば欲しいが、模型を見るとそうでもない。つまり、プレゼンがうまいということ。
お疲れに甘えて初めての指圧院に行ってみる。複数部屋の病院みたいな所である意味信用できる。筋肉が柔らかいですねと言われ、つまりもっとちゃんと痛かったりする人が来るところなんだな、と捉えてすまない気持ちになる。
移動し、有楽町駅に降りると、うっかり東京マラソンだった。
ノベルティのポンチョを着て、首にメダルを下げ、ポカリのビニル袋を手に持っている西洋の人たちが、地下地上をうろうろしている。42キロ走った後には見えないが、イベント後の余韻の感じがとても良くて興奮した。
目抜通りまで出るとまだ走っている人がたくさんいて、まるでテレビで見た光景。歩いているに近い速度で通りすぎていく人たちを見送るのは、パレードに近くまるでお祭りだな。
それを横目にカフェに入り、ずっと気になっていたキャロットケーキを食べて更に自身を甘やかした。大変にうまく一生食べていたい。富豪だったら。
甘やかしたので久しぶりに職場に仕事みたいなことをしに行く。この間いきおいで成果の一部を部長に押し付けたので、もう後には引けない、かもしれない。ちゃんとやりきるのだがんばろう。