仮面福祉会

できることを切り売りしています

登るか下りるか

折り畳まれた自分の脚のコンパクトなことよ。

 

引き続き涼しくて嬉しい。約束があり横浜方面へ出かける。

年齢がまだ一桁だった頃、横浜に住んでいたことがあった。一人で行動できるがせいぜい学校、習い事の行き帰りぐらいだったので、地図上の位置や最寄りの駅などのことを知らないままその土地を離れた。

今日行ったところは住んでいた辺りにまぁまぁ近く、ほうぼうに緑地が点在していることや、鬼のように山谷しかないことが当時の記憶を呼び起こさせる。子どもの遊び場としては十分すぎて楽しかったが、通学がしんどかったのも覚えている。

首都かどうかというより、東京と神奈川じゃ地形が全然違うんだなとよくよくわかった。関東平野はせまいが偉大で、江戸幕府とはようよう良いところに築かれたものである。

 

普段使わない電車に乗り、小旅行の気分で行き帰る。

 

原爆の日で、この後長崎と続く、暗くて辛い時期である。もう亡くなっている被爆者についての記事で、どのような場所でどのように被爆したかなどを読むと、この人がいなくなる前に聞いた誰かがいたのよな、と、その執念に胸がつまる。自身も物理的に苦しかったろうし、想像したくもない地獄絵図を見たのだろう。自分だったら、どうにか記憶を消したいと思うだろうな。

私が、布が怖いのは、戦争の資料として示されるかつての衣服から来ている。