仮面福祉会

できることを切り売りしています

ただやるだけには価値がない

強迫観念にさらされながら迎える連休。

雨の中、二駅先まで往復歩きかき氷を食べる。本当に本当に何をしたらいいのか迷子のなせる技である。

空き時間に図書館で本を読むがうっかり寝てしまった。

 

夕方から親戚の子どものバレエの発表会に行く。大道具や進行など、発表会の域を出た規模ですごかったが、出演者たちがとにかく緊張の面持ちで、間違えずにやる、という最低ラインに集中している様子が、発表会だと思わしめた。途中に出てくる先生たちが急に上手くて、こんなに差があるの、残酷な現実である。子どもの中にも上手だなと目立つものもいたが、その子たちが大人まで続けるとは限らないしな。

プロの公演を見たことがないのでわからないが、踊っているというよりは、技を披露していく段取りを強く感じる。あと、見れば見るほどあの、独特の装いの謎が深まる。西洋から見た日本がエキゾチックなように、私にとっては意外すぎる美がある。

あと、何年かに一回しか見ない親戚の子を見分けられる力が私に備わっていて驚いた。

その、頭が良さそうさであふれる子どもは2年生なのだが、バレエはやめて、バイオリンをやりたいと言っているそうだ。それを聞いたうちの両親どもは、楽譜も読めないのに今からやるの…?と懐疑的な反応を示している。どうやら、やるならもっと幼い頃からやらないとダメでしょうという視点のようだ。今から譜読みも含めて教われば十分じゃろうに、何を懸念してるのか理解ができない。子どもの習い事というと、何か物になる見込みがなければやらせる価値がないと考えるんだろうか。私にはまず、やめる、やりたい、の意思表示ができることが得難いと感じられるのだけど、親の気持ちがわからない隔絶すごいな。

発表会は8時頃まで続いた。子どもたちに気の毒で、お疲れさんである。