仮面福祉会

できることを切り売りしています

とりあえず大きい声を出して泣く

いだてんの第一部完の日なので、リアタイ視聴をせねばと万障繰り合わせた。
東日本の震災がなかったら、関東大震災の被災者の1カ月後なんて、想像しようとも思わなかったんじゃないだろうか。ドラマによって歴史が生の感覚になってようやく、気付いていなかったという事実に気付いてはっとして怖い。

勘九郎については贔屓目でしか見られないが、四三をやっていていいなと思うところの一つに、共感できる泣きがある。たぶん、多分だが、演出などで泣くように言われてるところは、あんまりないんじゃなかろうか。そのように思える。でも、見ていて胸がいっぱいになったときに四三はいつも泣いてくれる。時には鼻水を垂らしながら泣くのでばっちい感じになるが、そうだよな苦しいよな泣いて当然だと思って、四三が泣くことで気持ちが安らかになるのだ。

四三は結局、日本初のオリンピック選手ではなくて、走りバカとして描かれたのがとても良かった。思っていた以上に最終回らしかったので寂しくなってしょんぼりしており、本当の最終回が思いやられる。勘九郎があまり見られなくなるのは寂しいが、田畑政治編も楽しみである。

ところで今更だが、いだてんの世界には重要な市井の人々が何人もいるが、名前が「清さん」とか「増野」とか通称に留まっているのが面白いなと思った。そういえば美川はどうなったんだろう。