気持ちが逸り荷造りをした結果、秋冬の部屋着がないのだった。朝が寒い。こういう状況を表すこれぞという慣用句がありそうだが思い当たらない。
台風がこなくて良かった。
ぼんやり家を出てマスクを忘れた。職場のものをいただきましょうと決め、それまでの道のりは端に寄ってやり過ごすことにする。電車内の臭いが大変気になり、はぁこういうことがあるのかと感心した。身だしなみには気を付けねばならない。
仕事。事務を集中してやる時間はないが電話と電話の間に微妙な閑があり難しい。周りの人たちがとても忙しそうに見え恐縮する。
何はともあれ職場が地獄のように暑い。外が寒く空調が効かず内部の熱がこもりにこもる。先日おばあさんにもらった、首にかけるタイプの扇風機を握りしめながら仕事をするも、肩がこるし目が乾く。原始的な責め苦がおさまらない。
同居人から、冷蔵庫の巨峰食べていいですよとLINEがある。帰ってみると果たして立派な果物が鎮座しており、遠慮なく粒をちぎっていただいた。
コロナで、あれもこれもなくても生活できるわということが急にわかってしまったが、なくても良いのことと不必要であることは違うこともつくづく感じる。良い果物は、なくても生きていけるが、あるだけて生活のレベルをバク上げさせるものだ。