仮面福祉会

できることを切り売りしています

砂かぶり席でも近過ぎるぐらい

風邪をひいているな、ということにうすうす気付いている。マスクが嫌いなので咳が出始めたことに気付かないふりをしていたが、いちおう大人だからなぁ。

この仕事をするのにこれだけのお金を使うように。超過しても余ってもいけません。というようなことを言われる。500円でどれだけ良いおやつを揃えるか、みたいな問答。それで気になった業者に問い合わせをしたり、仕様書やら企画書やらを作ったりするが、そのような仕事の手続きを教えてもらったりしたことがないので、いつまでも見よう見まね、ままごとのようで、仕事というのはこんな地に足が着いていない感じで進めるもんなんだろうかといつも不安だ。

知り合いに誘われてDJの催しに行く。
DJと聞いて想像していたのとは全然違い、BGMを誂えている人がいるバーで異業種交流をする、というものだった。そうそう、あれは異業種交流だ。
ぼんやりしていたら、積極的に声をかけますよ!という雰囲気の人に拾われ、そうして集まった人々がめいめい、おれはこういうことをやっているんだとか、こういう世界を知っているんだとか、しかし音楽っていいよねとか言い合っていた。同じ地球に住んでいるホモサピエンス同士だとはとても思えませんなとなりつつそれらをニコニコ聞いていた。
ふだん非営利団体で働いているので、ギラギラしたみなさんの様子を見ている限りでは、新鮮で良い。あの人たちは本当に交流が楽しくて来ているんだろうか。ここに来れば自分を日常から連れ出してくれる何かがあるのではと期待して挑んでいるような人も、ちょっとはいるんではなかろうか。
私は器が小さいので土俵の周りで見ているのが良くて、土俵にひっぱり上げられてだけど全く場違いですみませんすみませんという気持ちを隠してやっぱりニコニコしていた。

顧みるとなんだか基本的に卑屈だなぁ。全然そんな気はなくて、卑屈なことを言いつつ気にしていないしどうでもよい。
背負ってきたリュックをすっかりバーに忘れて走って取りに戻る。風邪だなと気付くぐらい気管支が絶不調なのに、DJやってるバーなんかで一生懸命声を張って喉が痛いので、しろくまバーを食べながら帰る。