仮面福祉会

できることを切り売りしています

一方その頃、が多すぎる

興味のあるイベントが集中してしまった日がきた。

昨日、カメラマンをやっている友達から、リーグワンプレーオフに撮影で入っているが、観に来るかと連絡があった。行きたかったのに、だいぶ前に先約を入れてしまった痛恨を、最後の最後に上乗せしてくる。改めて地団駄を踏んだが、開場前に会いに行くことにした。

秩父宮に着くと、サントリーがビールを配っており、それを意識してか、並ぶキッチンカーがハンバーガー、唐揚げ、唐揚げ、唐揚げ、ケバブ、ソーセージと、偏りがすごい。サントリーは多分リーグワンで一番集客が良く、物販もこなれており賑わっている。一方東芝は、買おうと思った限定ステッカーの、サイズがでかい。そういうとこだよなー!と惜しむが、垢抜けなさが愛おしくもある。
友達とは無事に会うことができた。学生の頃からこつこつラグビーを撮り続けてきたのを知っているから、決勝トーナメントに呼ばれるまでになったのが、とてもとても嬉しい。彼女が撮る写真は人物がキラキラして見える。どんな技術なのか素人だからわからないが、スポーツ写真にはあまり見られない、人のドラマを感じられる魅力があるから、どんどん採用されてほしい。
来週の決勝も入るのだという。東芝が勝つ前提で、また来週ね!と別れた。

そして国立競技場に向かう。
両親と合流し、ずらずらと手荷物検査の列に並び、入場。初めて中に入ったが、他の競技場とさほど雰囲気が変わらず、既視感がある。父の目当ての、幅跳びの着地点付近に席を定めた。陸上競技は、原始的でシンプルなところが好きだ。生で見るのは初めてで、ほうぼうで繰り広げられる競技に目移りしながら、様々な超人を追う。
映像でしか見たことがない人を現実で見てまず抱くのは大抵、サイズ感への驚きだ。黒人系の選手が長い手足で走りばーんと跳び出すのを見た後に、日本人を見ると、本当に同じ人類かしらと定型文なことを考えてしまう。それで出す記録があまり変わらなかったりすると、体型を活かしきれていないのではと、無責任なことを思う。
後ろに座る妙齢女性陣は、陸上を推し活にしているらしく、あらゆる競技のイケメンさんを把握して、かっこいいかわいいと言い合い、名前を叫んでいて元気だ。橋岡選手が出てきたときには周囲に若い女性が集まってきて、急に周囲の人口密度が上がり何事かと思う。
父のお陰で堪能した幅跳びは、走りと踏み切りの技術を連続させる難しさに見ごたえがあった。それから上位の台湾と中国の選手が、親しげに話していたのが良かった。
100Mは遠かったこともありサーっと走って見えてあまり速く見えない。むしろハードルの方が、障害物があるのにあんなに速いなんて!というわかりやすさがある。
やり投げのWRマークが置かれた場所の異常さとか、競技を進める係の人たちの年齢層の高さとか、気になる情報の量が多くて大変である。世界選手権なんかに来たらとんでもなかろうな。
サニブラウンが走るのを止めたのに、えーとなったところで競技場を出た。注目選手の記録が今ひとつだったが、観戦する楽しみはそれに左右されないものである。

中座して向かったのは歌舞伎座タワーの歌舞伎だが、トピックスが多すぎるから一旦終わり。