仮面福祉会

できることを切り売りしています

いっちょまえの考え

ゴミを捨て、掃除をする。人が家に来るのだ。

寛げる要素がどこにもないので、敷布団をクローゼットに詰め込み、掛け布団をまとめてでかいクッションみたいにした。布団を敷くスペースとして変な空間ができたし、デスクの存在意義がますます希薄な、変な部屋だ。

 

この辺は軒先にゴミを出すシステムになっているらしいが、9時過ぎに出かけてもまだ、可燃ごみが回収されていない。見上げれば屋根の上でカラスが食パンを踏み付けている。少し歩くとその先で、散らばったゴミを箒で集めている人がいる。子どものしかけ絵本のようだ。

 

午前中美容院に行き、前髪だけ切ってもらう。

そこから歩いてかき氷屋へ。うまくて額からこめかみまでが幸福感でじんわりする。

 

友達が来る予定時間に合わせて最寄り駅に戻るが、寝坊で30〜40分遅れると連絡がある。そうだこの友達は9割遅刻するんだ。

私はこういう遅れ方はしないが、前例のとおり、納期をまるっと忘れたり間違えたりして事故ることがちょくちょくある。比べると自分のほうがダメっぽくて、なぜか損をしているような気がする。

家に帰るのも面倒で、その辺のベンチでぼんやり待った。やってきた友達は、罪滅ぼしに何か奢らせてくれと言うが、それで許されようとする甘さを許さない、という意地悪をした。

 

雨が止んだので、カーテンをつけて初めて雨戸を開けた。上げてみると、雨戸がはまっていた溝にホチキスの芯が落ちている。

天気が悪いせいか部屋の明るさがほとんど変わらないくてがっかりする。

 

友だちが持ってきた、セクゾが主役の自白しろ映画を見る。好きなアイドル、という前提がないから、純粋な邦画として見て、なんか散らかってるなと思う。政治を扱う社会派風に始まったのに、ミステリー人情寄り小規模着地になったのが残念だった。

その後もダラダラいろいろ見ながら、3月末で仕事を辞めたと聞く。相手の理屈が全然理解できないが、何か求められての打ち明けでなかろうからただ、へえ、とだけ言う。わからないが、仕事しないと生きてけないじゃん、という割り切りができないという話なのかな。自分は今や惰性で生きているし、ある仕事を斬り伏せていくだけでも疑問を抱かないから、理想があるのはすごいことだと思う。だけど、それで食ってけなくてどうすんのかなとも思う。

 

そのまま夕食にピザを取った。食べながらつけたテレビでピザのことをやっていた。番組見て食べたくなった人みたいになってしまった。