仮面福祉会

できることを切り売りしています

感覚のある機械

最近、3時とか4時とかに一度目が覚める。暑い寒いも感じず、ただじわっと起きて夜明け前だから不思議だ。このまま活動できるぐらい自然な目覚めだが、再び眠るのは体感で即なのだからこれも不思議だ。

そしてアラームで起きるのはしんどい。

 

気付かないふりをしているが、だいぶ前から沈丁花が咲き始めているのが目に入っていた。もうこうなっては、春である。暖冬もさることながら、天気が悪い日が多かった気がして、冬を損した気分だ。

 

ぼちぼち仕事をして昼。ここのところ、試しに買った無印カレーを1つずつ食べ進めている。今日は豆のカレーで匂いが完全にうまい。それに追い豆をしたうえ、黒豆ごはんといっしょに食べ、豆大好きおばけになる。はなかっぱか。

 

何か月か前に、2時間コースで話した人から、指名で電話がかかってきた。だいぶ警戒したが、訊かれたことを説明して10分そこそこで終わり胸をなでおろした。

しかし、5月に連絡する約束をする便宜上、恐らく私ではない人が架けるから、くれぐれもよろしくと伝え、聞いていた同僚に異動が非公式事実化してしまう。お隣さんがしょんぼりしてみせてくれありがたい。大丈夫、私よりいい人が来ますよと笑うし、実際、時間が経って振り返る都度、あの人なんだったんと評価が下がりゆくことを、私は知っている。

 

職場を出ると雨が降っている。豆乳とヨーグルトがなくなったから買いに寄り道するが、オーケーに行くときはいつも天気が悪い気がする。

液体ばかりで重いエコバックをかけ、傘をさす右腕の血の気が引いていく。雨はますます本気になり、水滴がスノーブーツの高さを飛び越えて足首に入ったのを感じ取った。家に着きスマホを出すと、USB端子に水が付いているよと表示が出ている。おお、これが噂の、電化製品の自覚か!と嬉しくなり、水滴をティッシュで吸い取った。

 

夕食に、職場の冷凍庫に入れていた、実家のスペアリブを食べる。試しにレンジのオーブン機能を使い、その後キャベツを温めようとしたら、庫内が熱いから無理です!と表示が出た。お前もか。

 

その間ずっと、右手の指先の感覚が戻ってこない。食事を終え、緑茶を入れた湯呑みをじっと触っていると、人差し指がビリビリと痺れてきた。