仮面福祉会

できることを切り売りしています

おかしなことになっている

前後の電車との間隔を調整しながら、のろのろと進み、ようやく駅にたどり着いた。ように感じたその時、車内アナウンスが「定刻どおりの到着です」と言った。そうなんだ、意外〜と思うと同時に、思う壺になってしまってちょっと恥ずかしい。余程毎日、人々に言われ続けているのだな。

 

昼に抜けて歯医者に行き、欠けた詰め物をやり直してもらう。着いてから歯を磨いていたら、先生がサービスだと言って、私のコップに、謎の緑の液を2滴垂らしていった。こんなにも「何それ」なことがあろうか。「信頼」の二文字でギリギリ成り立つが、公式に毒殺されようとしている可能性もある。

虫歯ではないが麻酔をし、該当の歯を除いて膜のようなものをかけられる。口の中でキンキンと工事が行われているのに眠くなる。目を閉じていたせいか、染みる?と声をかけられたのにハッとして、生返事をした。危ない。多分、本当に寝てた。

 

職場に戻り、事務を片付け、夜は4年ぶりの全社歓迎会。こういうことから離れすぎて正直気が進まなかったが、社会的な生き物の業を自らに課した。

着席パーティ形式で、クジで決められた席の人々と久しぶりに社交をする。壇上には新人さんが並び、自己紹介をしている。1年目の人々は全員大学生のようだが、4年目ともなるとすっかり我々と同類に見える。何が社会人らしさを醸しているのか、はっきりとはわからず様子を眺めた。

自己紹介の後は余興が始まる。新人さん3人がK-POPダンスを踊り、大先輩がどう配慮して表現しても、下手な、ハーモニカを披露する。総じて、社内イベントらしさが満願で、ずっと尻が落ち着かなかった。

人数分用意された料理は空席で余り、50代の先輩がアラフォーの我々に食えと勧めてくる。品がないとは思ったが、落ち着かなさが極まってもりもり口に運んだ。肉は結構食べられるものだな。

 

祭りのあとの振る舞いもわからなくなっている。行き交う人と中途半端に立ち話をするが、歩みは真っ直ぐ駅に向かい、早々に一人になった。あれは、楽しかったのだろうか。