仮面福祉会

できることを切り売りしています

根拠のない自信の明暗

仕事の話だが、中学校の先生から、生徒に社会保障の話をしてほしいという要望があった。主に介護に関わる職業について、中々良いものですよということを知ってもらう仕事をしていたりするのだが、福祉という括りではあるので確かにそういう展開もあり得る。個人的には社会保障の分野は取り組みがいがあるので好きなのだが、思春期ど真ん中の子どもに何を知らせたらよいものかというのが難しいな。

返すがえす、自分の中学時代はろくなものではなかった。ある意味大変のびのびと生きており怖いものがなかったが、狭い世界で凝り固まった考えに浸っていてそれが正しいと信じていたので、今となっては大変つまらない。
おかげさまで今に至る人生が歩めてはいるのだけど、そのような記憶があるので、例えば当時の自分に社会保障の話をすると想像したら、何かもう大炎上だ。ざっくりいえば「自己責任」に着地する結末しか見えてこない。

ところでその要望について同僚が、日本の話なのか外国の話なのかという点に疑問を持っていてはっとした。そういえば貧困の一般的なイメージっていわゆる途上国なんだよな。あまりにも身近な金がない問題ばかり考えていたので忘れていた。

本当に授業をやるかどうかはわからないが、もし話すとしたらとりあえず、可哀そうとか辛いとか気の毒とか何でやねんとかいう感情に、できるだけ訴えかけない内容にしたい。福祉は普通に淡々と取り組む、というのが自分の指針である。