仮面福祉会

できることを切り売りしています

むしろ自意識がないのかもしれない

同居人のひとりが、まつエクをしましたと報告をくれた。
肌が弱くて化粧ができないが睫毛には可能性を感じたとのこと。一方で顔の造作については、顔だとわかればよいとも言っていた。
ほう。
つまり、目を大きく見せたいとかいうのではなく、何かしらの飾りつけをしたいということだろうか。

化粧をする動機はといえば、外に出ていくにあたって何かこう、ちゃんするためにしている。
どこかにコンプレックスがあってそれを補いたいとかいうのは、特にない。特にないが、自分の姿形を見るのはすごく嫌だ。世界で唯一自分だけが自分なの、ものすごく気持ち悪くないですか。

年に1、2回フジテレビで中村屋の密着特番をやっていて、もう30年以上コンスタントに映像で記録され続けている。そこまで密着され続けると頓着することもないのか、衣装を脱ぎ捨ててパンいちになってる姿とか、顔だけ女形で浴衣をはだけてるとか、そんな恰好全国のみなさんに見せてもいいんですねということが目白押しでもはやこちらも驚かない。
七之助なんてあんな美しい女形の顔を作ってるのに、仕込み中の様子を人前に出されても全然意識していなそうに見えるのが不思議だ。

あのように四六時中自分の姿と向き合うことを仕事にするなんて、つくづく他人の考えは思いもよらないことが多い。