仮面福祉会

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設定で死ぬ気配がする

それにしても、桜の森の満開の下は良かった。
良かったので1等席で見た後に幕見席でも見て、坂口安吾の本も読んだ。そして4月のシネマ歌舞伎をずっと楽しみにしている。

去年、もとの演劇版をやっていたので見に行こうかと思ったのだけど、モチベーションが上がらなかったのでやめた。というか深津絵里七之助を比べるような不毛な気分になるのを避けた。

七之助が夜長姫をやっていたとき野田秀樹に「君のヒドいところが出てる」と多分褒められていたが、全くそのとおりである。私は七之助が何をやっていても好きだが、特にヒドくて可愛い人をやっているのが好き過ぎる。男でも女でもないあのひえびえとした不思議な存在感はどういうことだろう。

夜長姫は歌舞伎にしてとてもよかった。

今度、風の谷のナウシカが歌舞伎になるってんで巷で話題になっていましたが、あれは歌舞伎にしてどんな良さが出てくるんだろうか。
女形が完全に自立した主役という革新はなるほど興味深いが、歌舞伎化がナウシカの新たな表現方法として有効であるという根拠が何かあるのか。大丈夫か、思わず仕事口調になってしまうぐらい不安だ。

ついでだから言うけどあの、ワンピース。ワンピース読んでないし目当ての役者もいないから見に行く理由がないのだが、あれ歌舞伎にすると何かいいことあったのですか。猿之助その他出演役者のことが好きな人たちの、見たいものにマッチしているということなのか。ていうか単純にルフィの鬘から化粧から衣装からオニダサくない、の?
あれの良さを誰か教えてください。

更に蛇足ながら、私は長いことゆずっこもやっており、歌舞伎ワンピースに北川さんが楽曲提供すると知った時には誰にも共有できない何のこっちゃやらな気分になった(そしてライブでその曲を聞いて混乱した)。