仮面福祉会

できることを切り売りしています

自分がきっかけという錯覚

いつも朝日の眩しい通勤路であるが、気付けば日陰が増えていた。太陽が低くなったのだ。道端で話している散歩のおばあさんたちの、影が長く伸びている。ひとりのおばあさんの押すカートに乗せられた猫が、鳴く。

幻想的な朝があっても、仕事はいつも現実である。

来週初めに迫った、部署横断のイベントの最終打ち合わせ。エリアごとに担当が分かれ、それぞれ何かしらを開催するのだが、準備の様子を窺う限り、我々のチームは断突で楽しそう。
打ち合わせは前回から自分が仕切ってしまっているのも、ストレスがない一因である。仕切っているのは、提案したことの責任を取るつもりでもあるのだけど、他所から来た私に好き放題させてくれるとは、なんと寛容な人々だろうか。

打ち合わせののち、事務作業をしているところに、前担当の上司と後輩が現れた。派遣先にヒヤリングに来たのだという。
思いがけずとても嬉しいが、今日は任務がもりもりで、あと5分で出なければならない。今日夕方以降に行くと約束をして別れた。

個人の家に自転車で乗り付け、本人と業者と偶々現れた近所の人と話し合い。約束を反故にされることも覚悟していたが、計画どおり進む方向に決まり、ラッキーのように感じて得をした。

自転車を飛ばし戻り、寄付された子ども服を仕分けする会に加わる。
布が怖い私にはしんどい仕事であった。

遅い昼を取ってから、隙間に事務を詰め込みまた、個人宅に出かける。
こちらは最近うまく行っていたから油断したが、悪い方向に展開していた。日の短さも重なり、薄暗いのも悪さに拍車をかける。
週末空けるのが心配だから、明日作戦会議をしましょうと言い合い解散した。
たまたま今日行って知っただけで、今日急に起こったことではない。そう考えると、即座にどうにかせねばということではないはずだ。けど、知ってしまうと何かが起こりそうな気がする。

約束通り、前担当の事務所に向かう。前に、かき氷を食べた。

去年自分がやらかしたと思われる処理を確認してから、近況を教えてもらうなどしていたら、すっかり夜になってしまった。
出向先でやっているような仕事は、本来所属の組織にはあり得ない。戻ってどこの部署に行くのか、という問題もあるが、外での経験をどう還元できるか、そろそろ考えないとならないな。

帰宅し、ソーイングビーがやっていたから見る。同じ系統のベイクオフも時々見ていたが、あれは肝心の味がわからなかったからな。

洗濯し、わっさわっさと干す。湿度がとても低い。