仮面福祉会

できることを切り売りしています

問題はいつもこちら側

常駐先に着くと、ちょっと苦手な職員さんがいる。その人は、誰かが喋っているとき以外は8時間、まじで隙間なく持論を話し続ける。フリートークしかしないピン芸人のワンマンライブとか、タレントさんのトークイベントが近いだろうか。純粋にやかましいというのもあるし、そのつもりがないのはわかっているが、ずっと聞かされているように感じられて、直接関わりがないのにしんどくなってしまう。

更に運の悪いことに、今日は(も)全然予定がない。雨が降り始めわざわざ外に行く程の用もない。捻出した事務仕事を終えたら、今後の作戦を練るぐらいしかできない。
材料集めのつもりで、キーワードで探した論文を読んだりする。研究の作法を知らないし慣れないから、福祉関係の論文の「考察」に至る「根拠」が読み取れず、言ったもん勝ちなのではと、もやもやする。

その間ペアの子は、冬に開催したい講演会の担当打ち合わせに出ている。自身は関係ないが、雑談で方向性や進捗を聞いたときに、意見というか、感想とか想起したこととかを話した。暇にかまけて彼女の企画案ファイルをのぞいたら、大分私が言ったことが盛り込まれていて、心配になってしまう。良いと思って採用してくれてるならいいんだけど、あまりにすんなり受け入れ過ぎではないか。

業務を終え、同業者たちの集まる勉強会に、久しぶりに参加する。
台風もあり参加者が少ないが、信頼のおける先輩方と、大学の先生と、界隈の大家みたいな人という構成で、メンバーがかなり強い。最近のもやもやを、まとまりなくぼやぼや話したら、みなさんが地に足の着いた検討をしてくださり、めちゃめちゃに贅沢である。
昨日の会で省みた指導的姿勢に続き、自分は自然にやると、課題解決思考に流れる癖があるとわからせてもらった。物事を整理して論点を見付けるのにはいいが、「問題がある」という前提から入るのは、相手への否定になり得るから気を付けないといけない。
会には卒論を控えた大学生が来ていて、大学生らしい無知を武器に、答える相手に多くを委ねる質問を繰り出してくる。人によっては万単位のお金を払って体験したいようなシチュエーションが繰り広げられていたから、何年後か、この価値がわかるような仕事人になってくれたらいいなと思う。
バカみたいだが、純粋に勉強になった。明日から気持ちを新たにがんばろう。

気持ちが奮いすぎて、全然寝付けない。眠気待ちで流していた源氏物語が一話終わってしまう。台風のせいかもしれない。